あらすじ
「THE KILLING/キリング」 の制作陣による、デンマーク初の女性首相を描いたポリティカル・ドラマ。理解ある夫と二人の子供に恵まれた幸せな家庭を持ち、一方党首として政界で活躍するビアギッテ・ニュボー・クリステンセン、40歳。誠実で情熱家、明快なビジョンを持つ彼女が率いるのは小さな政党だ。だが、幸か不幸かいくつかの出来事が重なり、総選挙で大勝利を収め、そして誰もが、ビアギッテ自身もが予想にしなかったことが起こる。デンマーク初の女性首相に就任することになったのだ。さまざまな人々の思惑が交錯し、ビアギッテの前には次々に難問が降りかかる……。
コペンハーゲン 首相の決断/権力と栄光の感想
2022年5月現在、Netflixではシーズン3まで原題の「BORGEN」として配信され、シーズン4は「コペンハーゲン 権力と栄光」として配信している。デンマークのドラマなので英語は時々しか出てこないため、字幕に集中するしかないのだが、最初は政党や人物の名前、相関関係がつかめずに戸惑う。テンポはいいので何とか見続けていると、ある人物が急死するという急展開。ここから俄然、面白くなってきて、様々なフラグが立つ中、ビアギッテの波乱含みの政治ドラマが幕を開けるのだ。つかみはバッチリのこのドラマ、それ以降も停滞することなく高い評価を得ている。ビアギッテ役は映画『9人の翻訳家』でデンマーク語翻訳者を演じていたシセ・バベット・クヌッセン。ビアギッテの顧問カスパーは「ゲーム・オブ・スローンズ」のユーロン・グレイジョイ役で知られるピルー・アスベック、テレビ局ディレクター役はソーレン・マリンで、この2人はスウェーデン人女性記者が潜水艇で殺害された凶悪事件を描く「インベスティゲーション」でも共演している。
コペンハーゲン 首相の決断/権力と栄光を見るには!
Season1「首相の決断」エピソード
第1話 闘いのはじまり
デンマークの小さな政党、穏健党の党首ビアギッテ・ニュボーは、選挙直前にテレビのインタビューを受けていたが、協力関係を結んでいるはずの野党、労働党に対し、生放送で方針に賛成できないと告げてしまい、波紋を呼ぶ。そんな中、ビアギッテの顧問カスパーが、ヘセルボー現首相に関するある情報を入手してくる。
|
第2話 組閣
女王から指示を受け、ビアギッテは組閣に着手。デンマーク初の女性首相を目指し、各党のとりまとめを行うが、自由党のヘセルボーや労働党のラウゲセンとの駆け引きに翻弄され、すぐに劣勢に立たされる。
|
第3話 反乱
無事組閣を果たしたビアギッテの今度の課題は予算案だ。解雇したカスパーに替わる新たなスピンドクター、トーアも迎え準備は万全、あとは採決で無事過半数をとり、予算は議会を通過するはずだった。しかし労働党から2名、造反者が出てしまう。僅差でも過半数に到達できなくなれば予算案は通らない。奔走するビアギッテ達だが……。
|
第4話 告発
カトリーネはある夜、匿名の電話に呼び出される。その情報提供者、カーステンはグリーンランドのトゥーレ空軍基地で、CIAによる違法な被拘禁者の寄港が行われていると告発。微妙な問題だが、事実なら大スクープだ。報道を受け、ビアギッテは委員会を招集、事実確認と対策会議が行われるが……。
|
第5話 罪深き女
ある日の会議室。デンマーク企業の役員会で女性を45パーセント増員させるという法案を議論するビアギッテ達。産業界からの反発をベント達は懸念するが……。
|
第6話 公式訪問
初の公式訪問の時を迎えたビアギッテ。やって来るのはトルギシアのグロージン大統領だ。安全保障、及び民主主義発展機構の議長席を引き継ぐための訪問だったが、実はグロージンには民主主義とは真逆の黒い噂があった。
|
第7話 見ざる聞かざる言わざる
ある日、団結連盟の本部建物から盗聴カメラが見つかる。カメラの品質から公安が仕掛けたものである可能性が濃厚であり、相応の理由なく国が違法行為をしたとなると問題は深刻だ。ビアギッテは公安を管轄する法務大臣、フクセンハーヴェンに事情を聞く。
|
第8話 夏枯れ時
猛暑が続くデンマーク。夏枯れ時でマスコミがニュースのネタに困る中、ラウゲセンが政界の暴露本を出すと発表。焦ったカスパーはエクスプレス社に乗り込む。
|
第9話 分割統治
ビアギッテ内閣はかねてから懸案事項だった戦闘機購入の最終段階を迎えていたが、ビアギッテは土壇場で保留を決定、再調査を言い渡す。1300億の投資に慎重になった結果だが、締めつけが強くなったビアギッテのやり方に各大臣からも不満の声が上がっていた。
|
第10話 開会演説
10月第1火曜日。新たな国会開幕が迫っていた。開会演説の作成にプレッシャーのかかるカスパーだが、そんな時、ビアギッテからフィリップとうまくいっていないことを告げられる。そこでカスパーはTV1からのビアギッテ密着取材を受け、世間に家族と仲良く過ごす姿を見せ、不仲説を払拭しようと目論む。
|
Season2「首相の決断」エピソード
第1話 89,000人の子どもたち
ビアギッテはアフガニスタンに駐留しているデンマーク軍の前進基地に来ていた。ここしばらく交戦もないため、軍の撤退を兵士たちに告げるが、その直後、巡回に出た部隊が攻撃され兵士が負傷する事態に。
|
第2話 ブリュッセルにはここでの叫びは届かない
ビアギッテは、ブリュッセルに派遣する欧州委員を誰にするか迷っていた。EUで重要な分野を担当できるよう、穏健党のやり手を任命するつもりだったビアギッテの気持ちはヤコブ・クルーセで決まっていたが、それをベントに話すと反対され、2人の距離はますます開いてしまう。
|
第3話 最後の労働者
ビアギッテが記者発表のリハーサルをしているところへ、ビャアンがやってきて、早期退職年金の廃止を発表しないでくれと言い出す。このところ信頼を失いつつあるビャアンに、ビアギッテはセミナーの前に党内の意見をまとめるよう助言する。
|
第4話 戦いに臨んで
トローオルスが外務大臣となり、労働党の支持率は上昇。そんな折り、ソマリア沖でデンマーク船籍の貨物船が海賊に襲われ、乗員が人質に取られるという事件が発生。海賊問題解決のため世界会議を呼びかけるとコメントしたビアギッテに対し、トローオルスは乗員の家族に会い、介入も辞さないと約束する。
|
第5話 木を植えよう
連立政権が目指す社会福祉制度改革の法案の内容が固まった。みどりの党の党首アミーアは、与党だけで可決しようというが、ビアギッテは右派の野党からも支持を得たいと考えていた。そこで法案の妥協案を考えるが、アミーアは自分たちの主張が削られているという理由で、妥協案を受け入れようとしない。
|
第6話 彼らと私たち
みどりの党が連立政権から離脱したため、野党は与党に揺さぶりをかける。中でも国民党党首のスヴェンは、刑事責任年齢を14歳から12歳に引き下げろと迫る。そしてそんな時、スヴェンが移民2世か3世の13歳の少年に、階段から突き落とされ腕を骨折するという事件が発生。野党はここぞとばかりに討論会を召集する。
|
第7話 内にて失いしものを外にて取り戻さん(前編)
ビアギッテはクローネ産業のヨアキム・クローネから内戦の続くアフリカのカルーンに目を向けるよう進言されるが、国の政策を企業のトップが決めることを嫌がるビアギッテはそれを断る。一方でビアギッテは国民党から、難民政策を緩和したことを非難されていた。
|
第8話 内にて失いしものを外にて取り戻さん(後編)
北カルーンと南カルーンの平和交渉が行われるため、ビアギッテはじめ政府関係者は首相府に泊まり込みで準備をすることになる。ところが北カルーンのアル・ジャワー大統領が首相府に到着した時、南カルーンが国境に近い町を攻撃したとの連絡が入る。
|
第9話 プライベート・ライフの平穏
国会ではビアギッテの進める新たな医療一括法案が可決されようとしていた。私生活ではビアギッテの娘ラウラが治療のためにリーセホルムという民間病院に入院することになる。政策では民間病院に否定的な首相が、自分の娘を民間病院に入れていることに対し、ラウゲセンをはじめとするマスコミは猛バッシングする。
|
第10話 特別な事情説明(シーズン2最終回)
ビアギッテが休職してから1ヵ月が経ち、マスコミは首相不在について騒ぎ始めていた。首相代行のトアセンも次第にマスコミで好き勝手に発言するようになっていた。世論調査でのビアギッテの支持率も下がり始め、心配したカスパーがビアギッテを訪ねると、自分が休職したおかげでラウラの調子が良くなっているという。
|
海外ドラマ観るなら圧倒的なコンテンツ数のU-NextSeason3「首相の決断」エピソード
第1話 デンマークに生まれて
総選挙で負けて議員の職を退いていたビアギッテは、講演活動や様々な企業で理事を務めていた。ある日テレビで穏健党の現党首ヤコブ・クルーセの曖昧な態度を見て、政界復帰を考えるようになるビアギッテ。ヤコブがビアギッテの政界復帰に難色を示す中、彼女はベントに相談し党首選挙に打って出ることにするが……。
|
第2話 法とともに
党首選敗退後、政府与党を支持してまで移民の強制退去法に賛成する穏健党に対して、ビアギッテはますます新党への思いを強くしていた。そこで新党結成の構想を胸に、広報担当を再びカトリーネへ依頼することにするが、カトリーネの母はシングルマザーの娘を心配していた。一方、新党結成の話を聞いたベントは猛反対する。
|
第3話 党の理念
新民主党本部は多くの支持者にあふれ活気に満ちていた。放送が決定した「新デンマーク人の社会的統合」に関する討論番組に出演する代表者を決めることとなったビアギッテたち。新しい党の候補者を見つける良い機会として“新デンマーク人”に最適な人物を探し始めるが……。
|
第4話 失ったもの
ビアギッテと恋人のジェレミーがレストランで食事をしていたところ、ジェレミーが突然嘔吐する。その様子がネットや新聞に出回り大騒ぎに。嘔吐の原因は豚肉に含まれた抗生物質だった。これにより養豚場への査察回数を減らす、という政府の新法案に反対する材料になるのではとカトリーネは考え、ビアギッテに提案する。
|
第5話 汝、姦淫することなかれ
ルーマニア人女性が拘束され性行為を強要されるというニュースが報道され、コペンハーゲンにおける売春の実態が露呈する。労働党ペアニレ・マセンが売春の禁止に動き出し、新民主党も合意も求められる。当初合意の予定でいたビアギッテだが、娼婦たちの生活や既に売春を禁止しているスウェーデンの実情を調べることにする。
|
第6話 過去の罪
ビアギッテは、有能で女性にも人気のある経済学者のソーレン・ラウンを、新民主党の新たな候補者に迎えようとしていた。しかしエーリクはソーレンと同級生で学生時代に共産党員だったとしてビアギッテの提案に不安を抱いていた。そしてエーリクの不安をよそに多数決で新民主党の候補者にソーレンが決定する。
|
第7話 失墜
国会ではヘセルボーが突然総選挙を行うと宣言し、各党は大騒ぎになる。新民主党では、カトリーネたちがビアギッテに連絡するも電話に出ず、このところ何かと不在が続くビアギッテを心配していた。その頃体調が優れないビアギッテは自宅に寝入っており、帰宅したラウラから総選挙の話を聞き、慌てて新民党の事務所へ向かう。
|
第8話 身内の敵
ビアギッテはTV1での党首討論会で失態を演じてしまう。翌日事務所に来たビアギッテは、党の幹部たちに今の自分の病状を素直に打ち明ける。ビアギッテはマスコミには公表せずここだけの話にしたいというが、エクスプレス紙に情報が漏れたことがわかる。そこで自らTV2にでて話をすることになる。
|
第9話 分別と感性
独自路線を打ち出した新民主党は、支持率も上がり獲得議席は6席と見込まれた。しかしビアギッテは、国会で影響力を持つため、穏健党との集会で大胆にもヤコブへの攻撃を提案する。党内からは反対意見があがるも、党員を説得していく。そして集会の日、ビアギッテは思い切った行動をみせる。
|
第10話 民意を問う(最終回)
ついに迎えた総選挙の投票日。ビアギッテは胸にできた新たなしこりが気になっていた。一方、カトリーネは真剣に交際を考えるソーレンに対して、年の差から今一歩踏み込めないでいた。そして、いよいよ投票が締め切られ、開票速報を見守る新民主党。その投票結果とは……。
|
Season4「権力と栄光」エピソード
第1話 未来は女性が作る
グリーンランドで発見された石油をめぐり、ビアギッテは首相のシーヌ・クラーと対立。主導権を握るため、ビアギッテは政治的な問題をリークする。
第2話 苦渋の選択
ビアギッテは石油の採掘を阻むべく委員会の説得を試み、アスガーは彼女のためにグリーンランドで情報を収集。マリクは、掘削会社の内部を探り始める。
第3話 人々の大地
ビアギッテは委員会での発言が問題視される一方、マグヌスが大問題を起こしたことを知らされる。カトリーネは、ビアギッテが辞任するのではと考える。
第4話 メディア対応
カトリーネは決定的な証拠を基に、ビアギッテを追い込むべく報道を開始。グリーンランドとデンマークの石油の収益分配の交渉は、決裂してしまう。
第5話 近北極国家
ビアギッテは、中国とグリーンランドの関係を明かして窮地を脱するが、アメリカの不信を買ってしまう。カトリーネとナシーザは、対立を深める。
第6話 デンマークの権力者
不審な物体がグリーンランドに墜落。ビアギッテはアメリカや中国と交渉する一方、党内の支持を失ってゆく。カトリーネは、リーダーシップを試される。
第7話 厄介な存在
党内の不満に対処するため、意外な人物に助言を求めるビアギッテ。石油の収益について交渉するアスガーとハンス。カトリーネは、自らの決定を覆す。
第8話 海の女神
ビアギッテは、マグヌスとテレビの生放送に出演する一方、党首として大きな危機に直面。カトリーネは、ストレスとプレッシャーに押し潰されてゆく。