あらすじ
皮肉屋で性欲は強め、怒りに駆られ悲嘆に暮れる。「フリーバッグ」は、現代のロンドンを生きる1人の女性の心理を描き出す、抱腹絶倒かつ辛辣なドラマである。脚本・主演は劇作家でもあるフィービー・ウォーラー=ブリッジ。差し伸べられる救いの手をことごとく拒絶し、常に虚勢を張りながらも、癒しを求めるタブー知らずの女性フリーバッグを演じる。
Fleabag フリーバッグの感想
笑えるけどとても哀しくて切ないダークなコメディです。主人公がカメラに向かって話しかけてきながらストーリーが進むので最初は戸惑いますが、やがて主人公と同じ体験をしているような不思議な感覚になり、主人公がコメントした予測が外れると一緒に「えっ?」となったりします。辛辣で皮肉屋で問題ばかり引き起こすフリーバッグ。最初は理解できなくても彼女の心情が段々わかるようになり、シーズン1の最終エピソードである真相が明かされたときは、「そういうことだったのか」と納得すると同時にその辛さに胸を締め付けられます。それでも最後に意外な人物が現れ、彼女がかすかな救いを得て終わるというエピソードの終わり方も秀逸でした。シーズン1の好評を受け、続いて作られたシーズン2ではフリーバッグの家族との関係の進展、そして新たな人物との出会いも描かれます。脚本・主演を務めたフィービー・ウォーラー=ブリッジの優れた演技は言うまでもありませんが、他の共演者も芸達者ぞろいです。フリーバッグの父親を演じるのはビル・パターソンで多くの映画・ドラマに出ている大ベテラン俳優ですし、オリビア・コールマンが演じる継母は、常にニコニコしながら相手をさりげなく貶めるという強烈なキャラクターでその存在が際立っています。またシーズン2では、フィオナ・ショウやクリスティン・スコット・トーマス(映画『イングリッシュ・ペイシェント』など)などが脇役で登場するのでビックリしました。これもこのドラマが、そしてフィービー・ウォーラー=ブリッジの才能が高く評価されている故ではないでしょうか。前評判のとおり、2019年エミー賞コメディ部門の作品賞、主演女優賞、監督賞、脚本賞を受賞しました。フィービー・ウォーラー=ブリッジは個人で主演女優賞と脚本賞の2つを受賞するという快挙です。
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予告編(英語)
Season1 エピソード
Season2 エピソード
この記事の執筆者
- U-Next, hulu, Amazonプライム, apple TV+, Netflixなどのドラマを年間1,000エピソード以上を見ています。ドラマを見た感想をネタバレにならないように気をつけながら記載していきます。
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