あらすじ
実在した19世紀の天才女性詩人、エミリ・ディキンスン。生前は無名だった彼女は、死後残した1700篇以上の作品が評価された。本作は彼女の奔放な人生を、現代の軽快なダンス音楽に合わせて大胆に表現していく大人のブラック・コメディ。時代に早すぎた彼女のキラキラ輝く視点から、社会・性別・家族の制約などをぶち壊す。これは、戦う女性の歴史ドラマ。
ディキンスン ~若き女性詩人の憂鬱~の感想
「Apple TV+」で配信されているApple独自制作ドラマ。主演は、映画『バンブルビー』や『はじまりのうた』などに出演しているヘイリー・スタインフェルドで、彼女はディキンスン本人の肖像画によく似ている。クラシックで細やかなドレスなどの装飾に、ビリー・アイリッシュやリゾなどの現代的な曲が融合する独特な世界観で彩られたドラマだ。この時代の価値観に合わないエミリは変人扱いされ、詩を発表しただけで父親から叱責される場面は可哀想すぎる。ただ、このようなつらい側面ばかりが強調されるのではなく、エミリが自分なりに現状を打破していく様子が生き生きとテンポ良く描かれる。死に魅了されているエミリの元に現れる、馬車に乗った死神というファンタジーな要素もオシャレ(エミリも普段の装いとはかけ離れた真っ赤なドレスを着ている)。10代、20代の若い人には特にお勧めできるドラマである。
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予告編
Season1 エピソード
Season2 エピソード
第1話 目が見えなくなる前に
スーが女性作家の紹介に意欲を示す新聞編集者サム・ボウルズをエミリに紹介したことで、エミリの閉鎖的な詩の世界が揺さぶられる。
第2話 名声は気まぐれな食べ物
アマーストのケーキコンテストに参加したエミリは一躍注目を浴びセレブ気分を味わう一方で、その恩恵に疑問を抱く。
第3話 私が見た唯一の亡霊
サムの新聞に詩を掲載してもらうべきか否かで迷うエミリは、助言を得るために交霊会を開く。
第4話 ヒナギクは太陽を追う
サムからの知らせがないままスランプに陥ったエミリは創作意欲をかき立てるために田園の中へと分け入っていく。
第5話 禁断の果実の味
サムが詩を掲載する予定でいることを知ったエミリはスーのサロンに出席し、サムのイチオシの新人としての立場を享受する。
第6話 ヒバリを引き裂け
オペラの夜、サムに感謝の気持ちを伝えようとするエミリだったが事態は思うようにいかない。
第7話 永遠は幾多の今
掲載のチャンスを棒に振ったと思い、絶望に暮れるエミリを元気づけようと、母親が水治療の日帰り旅行を計画する。
第8話 誰でもない!君は?
ついにサムの新聞に詩が掲載されたエミリは、自分が透明人間になってしまったことを知り、愕然とする。
第9話 苦痛の表情が好き
オースティンが人生の苦しみから気を紛らわそうと大学時代の友人を呼んでお茶会を催したその日、歴史的な大事件が起きる。
第10話 炎は消せない
ジェーンの赤ん坊の洗礼のために町じゅうが教会に参列する中、エミリはサムから詩を取り戻そうと奮闘する。
Season3 エピソード
第1話 “希望”は羽をつけた生き物
南北戦争で犠牲者が増える中、ディキンスン一家も身内の死を悼む。エミリは一家の平穏を保とうと奮闘する。
第2話 生きているのが恥ずかしい
ディキンスン家に新しい命が宿った頃、フレイザー・スターンズは運命と対峙しようと戦場へと旅立つ。
第3話 魂に包帯される瞬間
エミリとラヴィニアは国を癒やそうと、アマーストで一番の裁縫師ベティの助けを借りて、軍を支援するために裁縫の会を催す。
第4話 世間に送る私の手紙
エミリは北軍の大佐に手紙を書いたり、野戦病院を訪れたりして、戦争の痛みを理解しようとする。ヘンリーは、兵士の教師として新しい職に就く。
第5話 心からの歌です、閣下
父の誕生日を祝うために懐かしい歌の会を催したエミリ。家族がそろったのも束の間、それは一家の内戦の新たな火種へと発展してしまう。
第6話 春のささやかな狂気
ディキンスン家は、家族そろって精神科病院へ楽しくお出掛け。ヘンリーは兵士の軍服検査を手伝う。
第7話 未来は何も話さなかった
スーと衝突したエミリは、この困難な時代から完全に逃れたいと願う。オースティンは、戦時中の男の責任について悩んでいた。
第8話 私の生涯は装填された銃
兵士の追悼式の日、家族の希望を守ろうとするエミリの努力は限界に達し、彼女は自らの地獄へと下りていく。
第9話 悲しみはネズミ
エミリは一家が過去の過ちを繰り返さぬよう手段を講じる。アマーストの仲間たちが友に別れを告げるために集まる。
第10話 この人は詩人だった
シリーズ最終話。エミリは新しい服を作るためにベティの協力を仰ぐ。ディキンスン一家は思いがけない来客に驚く。
このドラマはApple TV+で配信しています。
この記事の執筆者
- U-Next, hulu, Amazonプライム, apple TV+, Netflixなどのドラマを年間1,000エピソード以上を見ています。ドラマを見た感想をネタバレにならないように気をつけながら記載していきます。
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