あらすじ
1993年。1年前の“バッファロー・ビル事件”で世間の注目を浴びるもトラウマに悩まされ、デスクワークを続けてきたFBIの新人捜査官クラリス。そんな彼女は同事件でクラリスに命を救われた女性キャサリンの母親で、当時は上院議員だったが今は司法長官になったルース・マーティンに呼び出され、女性2人が殺された事件を調べるため、特別捜査班“ViCAP”に加わるよう命令を受ける。男性ばかりの職場で上司クレンドラーとの対立に苦しむ中、新たな同僚エスキヴェルや友人アーデリアを味方につけ、クラリスは行動科学をもとに捜査を開始する。次第に見えてくる二つの事件の関連性。やがて第3の殺人事件が発生する一方、クラリスはキャサリンから連絡を受け……。
Clarice/クラリスの感想
1991年のヒット映画『羊たちの沈黙』のその後を描く。クラリスを演じるのは、「オリジナルズ」のオーロラを演じているレベッカ・ブリーズ。クラリスの上司を演じるのは、「ウォーキング・デッド」のエイブラハム役、マイケル・カドリッツ。
第1話を見た感想だが、映画シーンのフラッシュバックや凄惨な殺人現場など、『羊たちの沈黙』の雰囲気を損なわない仕上がりになっている。ジョディ・フォスターにどことなく似ているレベッカ・ブリーズは、ジョディよりも存在感がやや欠けるものの、PTSDの苦しみや上官の圧力に負けない強さなどをうまく表現。クレンドラーなど周囲のFBI局員に冷たくされる一方で、エゼキエルや友人という味方がいるという構図も安定している。緊張を和らげるコミックリリーフとしての配役だろう、「サバイバー 宿命の大統領」にも出演しているカル・ペンがチームの一員のトリパティ役である。
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予告編(英語)
Season1 エピソード
第1話 沈黙の終わり
バッファロー・ビル事件の一年後。世間の注目を集めたFBI捜査官クラリス・スターリングは、事件によるPTSDに悩まされながら、行動科学課でデスクワークを続けていた。そんな中、ルース・マーティン司法長官から突然呼び出され、川から2人の女性の惨殺遺体が発見された事件の捜査に加わるよう命じられる。ポール・クレンドラーが率いる特別捜査班に入ったものの、クラリスに対する視線は冷たく……。
第2話 望郷
記者会見で勝手な発言をしたクラリス。チームの信用を失った彼女は孤立してしまう。そこにテネシー州で事件が勃発するが、クレンドラーから事件解決後にクラリスの異動を要請したと告げられる。テネシーでは、反政府武装グループに対し強制捜査を執行しようとした捜査官が銃撃され、当局が建物を包囲して膠着状態が続いていた。穏便な解決を図る中、グループのリーダー、ノヴァクは交渉相手にクラリスを指名し……。
第3話 殺人者との対峙
テネシーから戻った後、クラリスはレベッカに面会し証言を要請。おびえるレベッカだが、黒幕が捕まったら証言すると約束する。容疑者ウェリグの尋問に向かうクラリスだが、取り調べに入るとウェリグは殺人の犯行を否定し始める。今日中に連続殺人犯として容疑を固めるよう長官から指示を受けるが、ウェリグの歯型も遺体のものと一致せず焦るチーム。クラリスは彼が誰かに猟奇殺人に見せ掛けるよう命じられたと確信するが……。
第4話 光と影
取り調べ中にウェリグが死亡し、責任を問われるクレンドラー。ViCAPの調査を担当するハーマンは、チームからクレンドラーに不利な証言を引き出そうとする。一方、処分決定までデスクで苦情対応を命じられるも、チームはひそかに黒幕の捜査を進める。クラリスたちはレベッカが追っていたのは臨床試験を担当したマリリン・フェルカー医師だと突き止めるが、彼女の双子の姉妹ルアンヌの話ではマリリンは行方不明になっていて…。
第5話 恐怖の一夜
マリリンに麻酔をかけられ動けなくなるクラリス。レベッカの居場所やFBIの捜査状況を探るため、マリリンはクラリスを尋問する。麻酔で意識をなくす度に夢の中で亡き父と会話をするクラリスは、過去の記憶を少しずつ取り戻していく。一方、ケンカの後で連絡もなしに姿を消したクラリスを心配したアーデリアは、チームとともに彼女の行方を追って療養センターに来るが、患者に紛れてクラリスを発見できず……。
第6話 記憶の欠片
療養センターにいた謎の男の顔を思い出そうとするクラリスは、リー博士の認知面接を受けるが、バッファロー・ビルのこともフラッシュバックしてうまくいかない。クラリスの爪の間に残っていた皮膚のDNA鑑定は「不確定」という結果で、男が本当にいたかどうかさえ曖昧になってしまう。一方、ロックヤーを調べようとしたエスキヴェルとトリパティは、門前払いされてしまい……。
第7話 ねじれた真実
10カ月前に失踪した14歳のコディ・フェルプスの遺体が空き家の壁の中から発見され、捜査に乗り出すViCAP。復帰したクラリスは、クレンドラーのデスクにあった雑誌の表紙に、療養センターで見た男の顔を見つけ驚く。一方、コディの遺体から採取した犯人のものらしきミトコンドリアDNAが、12年前に殺されたボビー・ラーキンから採取したものと同一であると突き止めたアーデリアは、直談判して初めて現場に出る。
第8話 生きた証し
クレンドラーに隠れ、ハドリンを調べるクラリスたち。検事補に協力を求めに行くと、ハドリンのことで話があると連絡してきた医学留学生カロリーナ・サヴィッチが自殺したと聞かされる。彼女の所持品を確認するが、結婚指輪が見つからずクラリスは疑問に感じる。一方アーデリアはコディとボビーの事件を解決し、応募したDNA特捜班の構想も認められて喜ぶ。だが、特捜班のメンバーに抜擢されたのはエディだった……。
第9話 沈黙の代償
カロリーナが飲んでいたのはレプリゾルという薬で、その製造元のアラストル製薬はタイソン・コンウェイの父親の会社だと判明する。クラリスはタイソンを訪ねるが、14歳で母親を失い、父親に引き取られた彼に同情してしまう。一方、クラークの聞き込みからチームはアラストル製薬の経理担当ジュリア・ローソンにたどり着くが、ジュリアはクラリスが訪問し自己紹介すると態度を硬化させる。
第10話 母親
ジュリアが持参した内部資料をきっかけにアラストル製薬の闇を暴こうと捜査を進めるクラリスたち。そんな中、キャサリンが失踪したと連絡が入る。クラリスは、バッファロー・ビルの母親ライラの所へ行ったと直感する。ライラを訪ねたキャサリンは、玄関先でもみ合いになり思わず突き飛ばすと、ライラは頭を打ち、気を失ってしまう。彼女を手当てしたキャサリンだが家の中である物を発見し……。
第11話 全能の神
クラリスたちは事件を整理し、黒幕は自己顕示欲が強く、犯行に観客を欲する「アーティスト」だと分析。そんな中、アラストル製薬の合併契約が成立しそうだと情報が入る。クレンドラーは極秘捜査していたことをルースに明かして令状を取ろうとするが失敗。クラリスは営業担当のナオミが死んだ件の捜査を口実にアラストル製薬を訪れる。そこでCEOニルス・ハーゲンはクラリスだけを部屋に招き、女は害虫だと言い放ち……。
第12話 欲望のカンバス
リー博士の診察に行ったクラリスは、過去の記憶をめぐる怒りを抱えていると指摘され、ムキになる。一方、アラストル製薬を強制捜査したFBIはハーゲンを逮捕するが、連邦検事によってすぐに釈放されてしまう。その夜、ハドリンが自殺に見せかけて殺される。ViCAPはハドリン宅を捜査するが、そこでエディから挑発を受けたクラリスは思わず彼を殴り、仕事を続けるには精神科医の承認が必要だと言われてしまい……。
第13話 それぞれの選択
突然、自宅にいるクラリスを訪ねてきたタイソン。助けてほしいという彼を招き入れたクラリスのもとに、局からポケベルに連絡が入り……。そして、黒服の男たちにさらわれたクラリスを追うViCAPとアーデリアは、手掛かりを得られず……。果たして、クラリスが目にする“語るべき物語”とは? クラリスは眠っていた記憶と対峙し、トラウマを克服することができるのか?
このドラマはHuluで配信しています。
この記事の執筆者
- U-Next, hulu, Amazonプライム, apple TV+, Netflixなどのドラマを年間1,000エピソード以上を見ています。ドラマを見た感想をネタバレにならないように気をつけながら記載していきます。
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