あらすじ
能力を活かす場を与えられずにくすぶっていたジェーン・テニスンは、若い女性の絞殺事件の捜査を指揮していた同僚が心臓発作で倒れたことをきっかけに、殺人課の事件を引き継ぐことになる。しかし、引き継いだのも束の間、男性ばかりの捜査班のメンバー達から「女に捜査の指揮ができるわけがない」と露骨に不満を漏らされて、ことごとく対立してしまう。それでもテニスンは、男性に媚びることなく、持ち前の粘り強い捜査、見落としがちな捜査の盲点を見抜き、逆境にありながらも自身の姿勢を貫き通していく。
第一容疑者の感想
英国女優、ヘレン・ミレンの代表作。シーズン1が放送されたのは1991年で、その後は不定期ながらシーズンを重ねて、ファイナル・シーズンとなったシーズン7は2006年に放送された。エミー賞を受賞するなど、そのリアリティと質が高く評価されているドラマである。エピソード数は少ないが各エピソードが90分超と長いので見応えがある。
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予告編(英語)
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Season1 エピソード
第1話 連鎖(前編)
あるアパートで、若い女性の惨殺死体が発見される。捜査線上には強姦未遂の前歴者ジョージ・マーロウが浮かび上がるが、彼は容疑を否認。事件を担当したシェフォード警部は彼の逮捕を急ごうとするが、証拠が不充分と上司が難色を示すうち、心不全で倒れ、そのまま死んでしまう。そんなとき、有能でありながらも現場の捜査を担当させてもらえず、不満を抱えていた女性警部テニスンは、部長に直談判し、この事件の担当となる。シェフォードの部下は皆、このことに不満で、ことごとくテニスンの足を引っ張ろうとする。仕事では部下たちの反感に悩み、私生活では同棲中のピーターや自分の家族へ充分な気配りができないことに悩むテニスン。事件解決へのプレッシャーが高まる中、有力な目撃者が現れる。
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第2話 連鎖(後編)
有力な目撃者が見つかったと色めきたったのも束の間、目撃者による面通しは失敗。依然として証拠はつかめない。地道な捜査を続けるうちに、テニスンは死んだシェフォードの事件関与をも疑い始める。カーナン課長は遅々とした捜査の進展と、シェフォードをも疑ったテニスンに腹を立てて、彼女の更迭をはかる。しかし、部下の刑事たちはこれまでの捜査におけるテニスンの手腕に敬服しており、全員がテニスン支持を打ち出す。結束を固めたテニスンたちが再び事件を検証しなおすと……。
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Season2 エピソード
第1話 顔のない少女(前編)
黒人居住者の多いハニフォード・ロードにある一軒の裏庭で、下水工事中、敷石の下から白骨死体が発見される。研修指導中のテニスン警部が急きょ現場に呼び戻され、捜査の指揮をとることになる。住民と警察、それに絡む政治的な思惑が交錯する中、捜査は困難を極める。さらに、部長が警察に対して警戒心をむき出しにする黒人の住民たちを懐柔させようと、若い優秀な黒人刑事ボブ・オズワルドを呼び寄せた。テニスンは彼と研修でペア組み、意気投合した末に、一夜をともにしたばかりだった。捜査線上に浮かんだ容疑者は二人。一人目のハービイは持病の為に重態に陥る。さらにオズワルドは、テニスンの制止を無視し、独断でもう一人の容疑者、トニーの逮捕に踏み切る。
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第2話 顔のない少女(後編)
病室でハービイが殺害を認める供述を始めたころ、オズワルドの取調べから解放されたトニーは発作的に首吊り自殺する。マスコミは騒ぎ、トニーの検死審問が行われることになる。警察の上層部は、テニスンのミスで片付けようとし、部下の刑事たちはハービイの自白で一件落着としようとする気配。四面楚歌の中、テニスンはあきらめず、関係者の証言を詳細に検討し、ついに思いもかけなかった事件の真相をつかむ。
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Season3 エピソード
第1話 朽ちた野望(前編)
テニスン警部はサウサンプトン・ロー署から、ソーホー署の風紀課に転任する。その初日、テニスンは、ハリディ部長と本庁のチズウィック警視長から、売春撲滅作戦に取り組むよう指示される。1年前から継続されているその作戦は、全く成果が上がらず暗礁に乗り上げていた。新しい部下の刑事たちの話では、その原因はどうやら署の動きが漏れていることにあるらしい。部下の中には、かつてサウサンプトン・ロー署でテニスンと対立していたオトリー刑事もいる。テニスンが着任した日に前夜には、ソーホーの中心部でおかまの歌手ヴェラのアパートが焼け、売春でかせぐホームレスの少年、コニーが焼死するという事件が起きていた。
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第2話 朽ちた野望(後編)
ある記者のテープから、コニーが彼自身が関わっていた売春グループの暴露記事を新聞に売りつけようとしていたことが分かる。顧客の中には警察幹部や国会議員もいるといい、氏名を明かす前にコニーは口封じのために殺されたと考えられる。そして警察上層部の捜査への妨害が強まる。そんな折、オトリー刑事が有力な情報を入手する。それは、コニーとも面識があった社会事業家のパーカー=ジョーンズ(P=J)が79年にはマンチェスター、86年にはカーディフで、彼のアドバイス・センターに出入りしていた少年、アンソニーとジェーソン、それぞれから性的虐待で訴えられ、逮捕取調べを受けた。しかし、その後、少年たちが訴えを取り下げたため釈放されたという記録だった。コニー事件との関わりを感じたテニスンは現地に急行する。
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Season4 エピソード
第1話 消えた幼児
テニスンが中絶手術を受けた直後に担当したのは、幼女誘拐事件の捜査。生後14か月のヴィッキーは、20代のキャリアウーマン、スーザンが一人で育てていた。身代金の要求はなく、テニスンは犯人の動機は子ども欲しさ、もしくはいたずら目的と見て捜査を開始。ほどなく、前歴者ヒューズの名が浮かび上がる。アリバイが偽装だと発覚したため連行されたヒューズは、隙を見て逃走し、恋人の家に立てこもる。テニスンはヒューズの説得に向かう。
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第2話 死のゲーム
中年で独身のデニスが、首を吊った状態で死んでいた。発見された場所は閑静な住宅街の一角。デニスは地域の名士たちが集まるカントリー・クラブの支配人だったが、最近横領が発覚しクビになったらしい。しかし総支配人のグリーンリースは、その事実に触れようとしない。更にデニスは自宅を抵当に18万ポンドの金を借り、それをパナマの会社に振り込んでいた。彼の幼なじみで弁護士のマリアは、守秘義務をたてに警察の調べに応じない。検死の結果、セックスゲームに見せかけたデニスの死は、他殺と断定されるが……。
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第3話 死者の香水
線路の土手で、ゴミ袋に入れられた女性の死体が発見される。傷つけられた遺体を見たテニスンとハスコンズは驚く。以前、テニスンが解決した連続殺人事件で、6人もの命を奪い逮捕されたマーロウの手口とそっくりだったからだ。何者かによる模倣殺人か? それとももともとマーロウは無罪なのか? 捜査を指揮することになったテニスンは、ハスコンズとともにカムデン署に行くが、ミッチェル警部以下の反応は冷たい。現場検証や聞き込みからも手がかりは得られない。そしてまた犠牲者が出る。テニスンは、マーロウを擁護するマスコミや、警察上層部とも対立を深める。結局、テニスンは停職処分を受けるが、この新たな連続殺人犯を追い続ける。その手がかりは、死体にかけられた香水のみ。
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Season5 エピソード
第1話 裁かれるべき者(前編)
テニスン警視は北部の大都市マンチェスターに赴任。上司のバリンジャー警視正は、彼の手腕で凶悪事件の発生件数が激減していることを誇らしげに語る。その矢先、団地の一室で殺人事件が発生。テニスンは久しぶりの仕事に勇んで現場へ。部屋の前に死体、犯人は中に立てこもっているということで、警官隊は現場を遠巻きに囲んだまま、膠着状態に陥っていた。そこへストリートと名乗る30代の男が現れ、部屋に入りケガをした若い男を抱えて出てくる。殺されたのはストリートの子分で、怪我をしたのは、部屋の住人、マイケル。彼は親しげにテニスンの名を呼び、捜査に協力するという。
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第2話 裁かれるべき者(後編)
容疑者キャンベルの無残な射殺死体が市内の公衆トイレに捨てられていた。テニスンのショックは大きい。バリンジャーが捜査指揮を代わろうと言い出すが、テニスンは逆に闘志を燃やし、テレビに出て情報提供を訴えるが効果はない。テニスンはストリートとマイケルを連行、事情聴取をする。ストリートはキャンベルを殺したのはマイケルだと言い、マイケルは徹底して沈黙を守る。殺害現場は使われていないかつての社交場の水の抜かれたプールの中だった。鑑識によって、排水口からあらたに二人の人骨が発見される。
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Season6 エピソード
第1話 姿なき犯人(前編)
テニスンの下に高級アパートの建築現場で若い女性の絞殺体が発見されたとの知らせが入る。彼女は若いエリート刑事・フィンチから事件の捜査権を奪い取るが…。
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第2話 姿なき犯人(後編)
ボスニアのムスリム人、サミラの遺体が発見され、ロンドン警視庁刑事部警視のテニスンが捜査を担当する。彼女に対抗心を持つ若手エリートのフィンチ警部やテニスンに差別されていると思い込む上昇志向の強い黒人巡査グリーヴスとの軋轢が解消できないまま、テニスンは捜査を進める。そんな中、10年前にボスニアで起きた残虐な殺りく事件との関連が浮上。テニスンはボスニアへ行き真相を探ろうとするが上層部から待ったがかかる。
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Season7 エピソード
第1話 希望のかけら(前編)
幾多の事件を解決してきたジェーン・テニスン警視にも引退の時期が近付いていた。最後の仕事は、妊娠していた14歳の少女の殺人事件。子供たちの世界に分け入る捜査は、やがて少女の父親や交際相手の不良青年に疑惑を見出す。事件と同時に自らの老いやアルコール依存症、死期の迫る父親とも向き合わねばならない中、テニスンはかつて反発し合った元部下オトリーとの再会を果たす。しかし思わぬ展開が、再び彼らを引き裂くことに…。
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第2話 希望のかけら(後編)
被害者の友人だった利発な少女ペニーを愛おしく思うようになるテニスン。2人の間には年齢を超えた友情が生まれるかに見えたが、やがてペニーの父親が、少女を妊娠させ殺害した容疑者として捜査線上に浮かんでしまう。大人たちにとって「希望のかけら」である子供たち。しかし、その命を奪ったのもまた大人たちの歪んだ欲望なのか。孤独とアルコール依存症に立ち向かいながらテニスンが挑む最後の事件は、衝撃的な結末を迎える。
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